釣りの日はいつも雨

コピーライターによる人間観察日記

余計なことを言ってしまう人

後悔していることがある。

 

あれは、私が小3のとき。学校終わり、同級生のKちゃんの家に遊びに行くと、Kちゃんのお父さんがいた。Kちゃんのお父さんはおもしろくて、とってもやさしくていい人だった。ひとしきり遊び、私がそろそろ家に帰ろうとすると、Kちゃんのお父さんが「暗いしおうちまで送ってあげるよ」と言った。Kちゃんの家から私の家まで、子どもの足だと30分はかかる。Kちゃんのお父さんはなんてやさしいんだ!と思いながら、私はKちゃんのお父さんの車に乗せてもらった。

 

そのとき、私はとんでもない台詞を吐いた。

 

「Kちゃんのお父さんってほんとにいい人だよね!ちょっとハゲてるけど!」

 

Kちゃんはそうだねとクスクス笑い、Kちゃんのお父さんもちょっと笑っているようだった。正確には運転席に乗っていたので、顔はきちんと見えていないのだが。もしかしたら死ぬほどキレていたかもしれない。今思い出しても、なぜあんなことを言ったのか。きっと、私は自分が感じた全ての情報をただ口に出しただけだったのだろう。「Kちゃんのお父さんはいい人。そして、ちょっとハゲている人。」と。

 

とにかく、思っていることは全て口に出す子どもだったのだ。

 

普通は、成長とともに空気を読み、言っていいことと悪いことを心得るようになっていくものなのだが、友人に言わせると私は「今でも全く治ってない」らしい。

 

たとえば、飲食店で料理を食べていると、店員の目の前で「うわっまずっ」と言う。街でかなり近距離にいる人を見て「誰かに似てる!」と言う。など。友人に何度も叱られてきたが、未だに治らない私の最悪のクセである。

 

嫌味を言おうとしているわけではなく、本当に素直に思ったことが口から出てしまうだけなのだが。どうやら私は「気遣い」という機能がすっぽり抜け落ちているらしい。コピーライターとして致命的なのでは、と時々思う。

 

小3の私、残念ながら27歳の私は君となんら変わりない脳みそです。ちゃんとした大人になれなくてごめんなさい。とりあえず、ハゲてる人を見てもハゲてると言わないように気をつけます。